北海道の能取岬。
最近は札幌ツアーなどのように、能取に行くツアーもあるようですね。
私はこの岬が大好きです。
岬には白黒だんだらの灯台があります。
この海にせり出した岬の草地は牧馬の国ですから、ここに出入りするには、木戸を開けたりしめたりして通らなければなりません。
海に突き出た草原にはハマナスや鈴蘭、ハクサンチドリなどが群落をつくっていて、訪れる人に、濃霧のために盲いる日のことや、吹雪の狂う冬の日のことなどを物語ってくれます。
また、晴れた日には遙か東には、朝日ののぼってくる知床の山々が眉のように青く、落日の沈むあたりにはオホーツクの汀線が、雲波にかすんではるかです。
この岬の岩礁には夏でもここを去らないアザラシが戯れていて、人々の姿がまばらな秋になると、数百頭の群れをなして、ゴーゴーと海鳴りのようにのどをならしながら、何かをうったえつづけています。
岬へ来る途中には水族館のあるニツ岩というところに、今でも漁夫たちが何かを祀る太い注連縄がまきついています。
昔ここに魔神が住んでいたのを退治するために、エペタムという人を食い殺す妖刀を投げつけて退治しましたが、投げつけた妖刀はそれきり取りに行けないのが、いつか蛇になってしまったので、今もこの岩に蛇が多いといわれています。